女児におぞましい凶行「勝田州彦」が獄中から送ってきた衝撃の手紙 やりとりを続けてきたライター・高橋ユキは「真意を測りかねる」

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〈嘘をついていて、たいへん申し訳ありませんでした〉

「2件」とは、たつの市の刺傷事件と加古川市の刺殺事件を指しており、

〈どちらも自分がやった事なので、この前刑事に自供したんですよ。初めは今年の5月27日に兵庫県警察の刑事がたつの市の殺人未遂事件の取り調べで来ていたのですが、まず7月3日にたつの事件のことを認めて、そして8月下旬に加古川事件の方を認めたんですよ。途中から取り調べの雲行きが怪しくなって、加古川事件の方も言わざるをえなくなったんですよ〉

 などと“告白”しながら、さらに加えて、

〈津山事件もワタクシがやったんですよ。嘘をついていて、たいへん申しわけありませんでした〉

 そう記されていたのだった。

「真意を測りかねている」

 高橋氏が言う。

「これまで一貫して無罪を訴えていたのは何だったのかと、大変驚きました。任意の段階で犯行を認めていた津山事件について本人が否認に転じたのは、死刑を恐れてのことだろうと考えていました。私が『事件当日のことを聞かせて下さい』と手紙で尋ねても、『やっていない』の一点張り。その流れの中で、かつて『自分はトランスジェンダーだ』と書いてきたこともありました。今思えば、だから女児には性的関心がない、つまり犯人ではないと言いたかったのかもしれません。それがなぜ、ここへきて前言を翻したのか、真意を測りかねているところです」

 主張は支離滅裂の上、その筆致は異様な高揚感を帯びている――。かような人物は一体、いかに育まれてきたのか――。

 後編【「言うことを聞かないから半殺しにしたった」 女児におぞましい凶行「勝田州彦」の父が語っていた息子への虐待】では、勝田容疑者の父の知人の証言などと併せて、勝田容疑者が育った特異な家庭環境について報じる。

週刊新潮 2024年11月21日号掲載

特集「岡山・兵庫『連続女児殺傷犯』『勝田州彦』異様な獄中書簡」より

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