「選挙に受かるために…」 国民・玉木代表が強調する、大平元首相との“遠過ぎる”親戚関係

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「詳しくは私も分からない」

 衆院選で大躍進を遂げ、キャスティングボートを握るに至った国民民主党の玉木雄一郎代表(55)。彼の政治家としての原点は故・大平正芳元首相で、地盤の一部だけではなく、政治信条も受け継いでいるとされる。そこには解明されざる「謎」が存在していて……。【前後編の後編】

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 前編【「玉木さんが親戚だという話は出たことがない」 国民・玉木代表が強調する「大平元首相との関係」の“怪しい”真相とは】では、大平元首相の元秘書などに取材し、両者の関係について調査したが、玉木家、大平側どちらに聞いても「分からない」という回答だった。

 ここは大平元首相の孫、渡辺満子さんに聞くしかあるまい。

「大平正芳の次男の裕の妻が遠藤家から嫁いできており、遠藤家は3姉妹なんです。次女が大平家に来たわけですが、三女は香川出身で大蔵省にお勤めの邊見さんという方と結婚した。その邊見家のどなたかが玉木家のどなたかといとこだかはとこだか。詳しくは私も分からないんだけど、玉木本人に聞いてみて、あとで連絡します」

 その後、

「玉木雄一郎の父の姉の長女が、邊見家に嫁いだ」

 と教えてくれた渡辺さんの母親は大平元首相の娘の芳子さん、父は森田一元運輸相である。

「玉木は村上誠一郎先生に秘書官としてお仕えしたことがあり、そのご縁で村上先生がウチの両親に『玉木君というのが、大平先生の遠縁に当たるから会ってあげてほしい』と何度かアプローチなさって、まず両親が先に玉木に会った」

「“この人を応援するのが一番早い”と思った」

 渡辺さんが述懐する。

「時期は08年だったかな。当初は面倒くさいと思っていた母が玉木と会ってみると、“あら、いいじゃない、いい青年ね”とコロッと変わってしまった」

 渡辺さん自身、首相の孫、政治家の娘として「選挙に出てくれ」と言われ続け、それを面倒に思ってきた。

「父の森田は最後は比例に回っていて、香川の選挙区は木村義雄先生や大野功統先生に譲っている状況でした。それでいいと私は思っていたけど、不満に思っている人もたくさんいた。そんなところに玉木が現れ、非常に印象が良かった。“この人を応援するのが一番早い”と思いました。大平家としては後継が出せない。その代わりが玉木ということで、今では家族みたいになっています」

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