朗希移籍でも「次期監督レース」に異変、吉井監督は福浦氏への“つなぎ”ではなく… 女帝の“お気に入り”が最有力候補に浮上
サブロー2軍監督が浮上
吉井監督が就任直後、玉塚元一オーナー代行の「短期的にならずに是非、3年、5年という長いタームでチームの強化をお願いして毎シーズン、いい成績が出るように期待している」と長期政権を希望するセリフはリップサービスに聞こえたものだが、来季以降もAクラスを維持するようだと、現実味を帯びてくる。
閑職に追い込まれた福浦氏は現役時代、球界屈指の安打製造器として通算2000安打を達成した。しかも千葉・習志野高校出身で地元色が強い。ロッテ監督の資質としては申し分なかったはずだ。
「導入された経緯からしてコーディネーター就任は左遷です。もちろん、それこそ吉井さんのように、監督として復権する可能性がないわけではありません。ただ、今の球団の幹部がハッチャクではなく、別の人選を画策しているようなので、巻き返しはなかなか厳しいかもしれませんね」
前出の球団関係者はこう説明した上で、福浦氏の代わりに最有力に浮上しているのがサブロー2軍監督兼統括打撃コーチ(48)だという。
福浦氏とサブロー氏の仕事が重複
「サブローは今季までの2軍監督に加え、統括打撃コーチの肩書が付きました。ハッチャクが同じ仕事を請け負うことになったのと無関係ではありません。2軍で同じ役職で、監督であるサブローを差し置いての指導は難しいでしょう。吉井さんとの人間関係が絡んでいるとはいえ、ハッチャクをコーディネーターにして干した上に、権限を限定的にしたことを最終的に容認したのは球団です。一部の球団幹部は“サブロー監督”を待望しているようです」
しかし、サブロー氏が吉井監督を引き継いで監督になったとしても、決してタナボタではない。かねて重光昭夫オーナー一家と近いとされてきたからだ。
11年途中にトレードで巨人へ放出されたものの、同年オフにトレードを主導した瀬戸山隆三球団社長らフロントが退任すると、フリーエージェント(FA)権を行使し、わずか約150日で古巣復帰となった。ロッテで引退後は楽天にも籍を置いていたが、22年オフに瀬戸山氏を後ろ盾とし、同僚時代から折り合いが悪かった井口監督が退任すると同時に、2軍監督としてロッテ復帰を果たした。
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