「選考に2回落ちても諦めない意志の強い娘」 「ばけばけ」主演に起用された高石あかりの素顔
NHK朝ドラの次々作「ばけばけ」は、久々に新進の若手女優がオーディションでヒロインの座を射止めた。三度目の正直で主演を勝ち取ったという彼女は、郷里からのエールに応えることができるか。
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「ばけばけ」は出雲松江藩(島根県)の没落藩士の娘で、「怪談」の著者小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻であるセツをモデルに描く作品だ。
2025年度後期放送枠であるにもかかわらず、NHKは本作の宣伝活動に今から力を入れている。10月29日、「列島ニュース」はヒロイン発表の瞬間を同局史上初となる生放送で中継。アナウンサーが、
「ヒロイン、松野トキ役は高石あかりさんです」
と、その名を告げると、弱冠21歳の彼女は着物姿で会場に登場。大粒の涙を流して、しばらく言葉を発せずにいたものの、
「小さい頃から朝ドラのヒロインになるのが夢で。見て下さる皆さんに温かい気持ちになってもらったり、(視聴者の気持ちに)寄り添えるような作品になるように精いっぱい頑張ります」
そう感謝の言葉を口にしたのだった。
“無名女優”を応援して楽しむのが王道
「彼女は朝ドラ史上、歴代3番目に多い2892人の応募者の中から選ばれました。朝の顔として期待が持てそうです」
とは芸能デスク。
「今年度前期の『虎に翼』の伊藤沙莉(30)や現在放送中の『おむすび』の橋本環奈(25)など、昨今のヒロインは直接オファーで決まるのが主流でした。オーディションの場合でも『エール』(20年度前期)の二階堂ふみ(30)ほか、すでに名の知れた女優が選ばれる傾向にありました」
特に橋本は、3回連続で紅白歌合戦の司会にも抜てきされるほど人気は抜群だ。しかし、「おむすび」は第4週の週間平均視聴率で12.9%と低迷。「ウェルかめ」(09年度後期)の過去最低だった全話平均視聴率13.5%をも下回った。
「視聴者はたんにCMの人気上位ランキングに入るだけの“有名女優”に飽き始めている。本来、ヒロインに求められるのはフレッシュさ。『あまちゃん』(13年度前期)の能年玲奈(現:のん・31)のように、無名だった女優が番組とともに成長する様を応援して楽しむのが朝ドラの王道です。その点、高石には能年と同様のポテンシャルを感じます」(同)
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