フリーアナウンサー・西川あやのが語る、リスナーとの「清い関係」 「ラジオネームが少し輪郭づいた瞬間」
異なる時代の異なる環境で感じた小さな孤独
普段ふんわりと認識しているラジオネームが少し輪郭づいた瞬間だった。メールを下さった主婦の方、ちょっと空気をしらけさせた私、共感してくれていた中年男性。私たちは異なる時代の異なる環境で感じた小さな孤独を、さらりと共有しただけ。それでも私は救われる思いがしたし、目の前の男性はその気持ちを私に伝えたことでなんだか楽しげにしている。
私には多くのラジオネームへ、その向こうのリスナーへ伝えたいことがまだまだたくさんある。ラジオネームから伝えてほしいことが無限にある。日常のちょっとした気付きを共有してほしい。これまで歩んできた人生の機微を少しだけ分けてほしい。ラジオネームという概念があって初めて可能になる双方向のやり取りを、ずっとやめたくないのだ。
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