「甲斐」「大山」争奪戦勃発前の“大城の巨人残留”が意味するもの 岡本の“米移籍”は織り込み済み、複数年でも「中田方式」の指摘
大城卓はFA宣言しても好条件は望めなかった?
プロ野球巨人で国内フリーエージェント(FA)権を行使するかどうかが注目されていた大城卓三捕手(31)が、権利を行使せずに残留することが11月12日に発表された。同じ捕手出身の阿部慎之助監督が就任した今季は出番が激減。東海大相模高~東海大の大先輩である原辰徳前監督時代から一変した起用法に不満も抱いていると囁かれた中で、トレードなどがなければ今オフの去就問題は決着をみる。
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巨人と言えばソフトバンク、阪神からそれぞれFA権行使を表明した甲斐拓也捕手(32)と大山悠輔内野手(29)の調査を進めてきた。スポーツ報知によれば、獲得に乗り出す方向性が固まったようで、両選手ともに古巣などとの熾烈な争奪戦が展開されそうだ。
大城卓は今季、捕手での出番が減った代わりに持ち前の打力を生かし、一塁手としてのプレーを増やした。しかし、両ポジションは甲斐と大山の定位置でもある。巨人が獲得に成功した場合、大城卓はさらに厳しい競争にさらされることになるのだが……。
なぜ、いばらの道と紙一重に映る決断を、この時期に下したのだろうか。
昨季134試合に出場した大城卓は今季96試合の出場にとどまった。特に捕手では45試合と昨季133試合からの大幅減だった。ヘッドコーチ時代から阿部監督のリード面に対する評価が芳しくなく、監督昇格と同時に試合数に表れた形になった。
「沖縄出身のおおらかな性格も関係しているでしょう。阿部監督ならずとも配球には物足りないものがありました。阿部監督は昨季から、大城を脅かす捕手を獲得する必要性を口にしていたぐらいですから」(元NPB球団監督)
大城卓は球界で希少な「強打の捕手」であるものの、今季推定年俸は1億3000万円で、チーム内での序列は人的補償で戦力を失う可能性がある「Bクラス」に区分されるようだ。
「球界ではリードに難があることは共通認識です。確かに打撃は魅力ですが、各球団ある程度、捕手陣は確立できていて、出血覚悟で何が何でも取りに行くということはなかったようです。手を挙げたとしても好条件は望めないという感触は大城にもあったことでしょう」
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