元グラドルと不倫「玉木雄一郎氏」に飛び交うヤジと声援 最大の問題は「バブル人気が弾けた後」

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意外な有権者の反応

 伊藤惇夫氏は1973年から自民党本部に勤務。1989年から1992年まで自民党政治改革事務局主査補として政治改革大綱を取りまとめた。さらに1998年には民主党の事務局長を務め、2001年に退職。政治アナリストとしての活動を始めた。

 玉木氏が2009年に民主党候補として初当選を果たした際、その評判は伊藤氏にも届いたという。

「初当選の際、若くて、元気で、明るく、かわいげのある新人が当選したという声があり、当初から玉木氏を評価する傾向があったのは事実です。また私は立憲民主党の再生策として、政策をもう少し右側にシフトし、旧社会党の路線を引き継ぐ中道左派ではなく、中道右派の現実路線を歩むべきだと訴え続けてきました。野党再編の中で国民民主党は中道右派のポジションを確保し、パフォーマンスに頼るのではなく、具体的な政策を訴えて有権者の支持を得る活動を継続してきました。その点では、一定の評価が下せると考えています」

 国民民主党の目指す方向性は間違っていなかったというわけだが、そこに玉木氏の不倫スキャンダルが襲いかかった。

「玉木氏のようなクリーンなイメージで支持を得てきた政治家に異性問題のスキャンダルが浮上すると、これまでなら有権者は強く批判し、玉木氏の人気は急落するのが通例でした。ところが玉木氏の場合は、意外なほど支持層が持ちこたえていると思います。とはいえ、今回のスキャンダルがプラスに働くことは絶対にあり得ません。来年7月に任期満了を迎えることで行われる参院選にどのような影響を与えるのか、長期的な視野で影響を見定める必要があるでしょう」(同・伊藤氏)

はしゃぎすぎていた玉木氏

 玉木氏は11日に記者会見を開き、報道陣の前でもスキャンダルについて謝罪した。その際、自身の振る舞いを「正直、浮かれていた」と説明した。これはあくまでも交際問題に関しての発言だが、衆院選で躍進を果たした玉木氏の態度にも当てはまるところがあるようだ。

「裏金事件で自民党だけでなく公明党も信用を失墜し、多くの票が国民民主党に流れ込みました。党の実力で支持を勝ち取ったのではなく、『自公連立政権にお灸を据えよう』という投票行動によって国民民主党は躍進を果たしたのです。それにしてはあまりにも、総選挙後の玉木氏ははしゃいでいました。キャスティングボートを握るというハレの大舞台にいきなり登場させられ、自分自身を見失っていたと言えます」(同・伊藤氏)

 デイリー新潮は11月6日、「国民・玉木代表『大平元首相と親戚』の怪しすぎる説明 事務所すら正確に把握できない関係性」との記事を配信した。

 実は玉木氏、1978年から80年まで首相を務めた故・大平正芳氏と「遠い縁戚関係にある」と説明し、地盤の一部や政治信条を受け継いでいると認識されてきた。だが上記の記事は地元の香川県などで取材を積み重ね、その主張を額面通りに受け取ることはできないことを明かしたものだ。

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