4カ月半の監禁生活から生還も…三井物産マニラ支店長「若王子さん」が帰国後に“急死”した理由

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 1989年、平成が始まり約1カ月が過ぎた2月8日、かつて重大事件の被害者だった人物が急死した。フィリピン駐在中に誘拐され、137日後に解放された若王子信行氏である。日本を震撼させた「三井物産マニラ支店長誘拐事件」は、ちょうど38年前の11月15日に発生した。

 親しかった友人によれば、若王子氏は「運命を受け入れるタイプの人間だった」という。だからこそ、長い監禁生活を耐え抜くことができたのかもしれないが、その後の運命は皮肉だった。1987年4月2日の帰国から、55歳の若さで急死するまでの1年10カ月の間、一体なにがあったのか。...

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