「生稲晃子・政務官」の不安要素 萩生田氏と仲良く「旧統一教会施設訪問」やアンケート「パクリ疑惑」も

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 石破政権が生稲晃子参議院議員を外務政務官に起用した人事が波紋を呼んでいる。

 ひろゆき氏はX上で「美人が笑顔で外国人と握手をして、仕事は外務官僚が滞り無く行う事が出来ます。神輿(みこし)は軽い方が良い」といささか皮肉まじりに“好評価”を下しているが、不安視する声も少なからず見られる。

 しかし、政治家になる前の職業によって、資質を云々するのは今日の価値観からすれば職業差別につながりかねないとの批判を招きかねないものだろう。元芸能人という肩書は選挙ではそれなりに強いものの、往々にして「大丈夫なのか」という懸念が示される。

 しかしウクライナのゼレンスキー大統領、アメリカのレーガン元大統領、国内でいえば、熱烈な支持者を持つれいわ新選組の山本太郎代表も元芸能人である。元芸能人だからダメ、とは言い切れまい。

 生稲氏に不安を感じさせる要素があるとすれば、議員としてのキャリアがまだ2年程度ということに加え、2年前の選挙時に「コピペ疑惑」「統一教会施設訪問」といった話題が伝えられた記憶がまだ新しいからかもしれない。何があったのか、振り返ってみよう(2022年7月9日、8月20日記事をもとに再構成しました。日付や年齢、肩書などは当時のままです。)

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“コピペ”疑惑

 まずはコピペ疑惑から。

 2022年7月、自民党公認を受け参院選に東京選挙区から立候補した生稲晃子候補(54=当時)。元おニャン子クラブゆえ、マスコミからのアンケートは得意かと思いきや、次から次へと出てくる回答不備が問題となったのだ。中でも、同じく自民公認で東京選挙区から出馬している朝日健太郎候補との回答が、瓜二つの“コピペ”だったことが問題視された。

 まず問題となったのが、NHKによるアンケートだ。全26問の質問のうち、生稲候補が答えたのはわずか5問。残り21問については「回答しない」で、中には「これまでの岸田総理大臣の政権運営をどの程度評価しますか」という質問もあった。

 これについてTwitterで批判の声が上がり始めると、生稲候補は6月28日、《私の回答に不備があり申し訳ありませんでした》と自身のTwitterアカウントで謝罪。《あらためて私の全ての回答をツイート致します。今後とも何卒宜しくお願い致します》と、26問の全回答を掲載した。

 ちなみに岸田政権については、《大いに評価する》と改めて回答した。

 次は、新聞各社からのアンケートへの回答の矛盾だった。全国紙記者は言う。

「例えば、毎日新聞のアンケートでは《富裕層への課税強化》について、生稲氏は『反対』と応えました。一方、朝日新聞の《所得や資産の多い人に対する課税を強化すべきだ》という問いには、『どちらかと言えば賛成』と真逆の答えになっていました。何でこんな答えをしたのかさっぱり分かりません」

2候補が同じ回答

 極めつきが、東京新聞が6月29日~7月5日に掲載した「主な候補者に聞く」という連載アンケートだ。東京選挙区から出馬した17名の候補者が、1日1問の形式で回答したものだ。

 最終日の第7問は《コロナ対応の緩和》について、【1】いまより緩和すべきだ、【2】いまのままでよい、【3】いまより強化すべきだ、を選択した上で、その理由を述べるものだった。

 生稲候補は《選択せず》だった。その理由としてこう答えている。

《新型コロナは致死率や重症化率が高く、さらなる変異の可能性もあり、5類にすると、入院措置をはじめ健康状態の報告・把握、外出自粛等の要請ができなくなります。今後の状況等を踏まえつつ、適切に対応していきます》

 そして同じ自民党の朝日候補は、【3】を選択した上でこう答えた。

《新型コロナは致死率や重症化率が高く、さらなる変異の可能性もあり5類にすると入院の措置をはじめ健康状態の報告・把握・外出自粛等の要請ができなくなってしまう。今後の状況等を踏まえつつ適切な対応をすべきだ》

 三択の結果は異なるものの、その理由については、読点の有無や語尾がちょっと違うだけで、ほぼ一緒の回答だ。どういうことなのか。前出の全国紙の記者は言う。

「実はこのアンケート、それ以前の回答も似たり寄ったりでした。同じ自民党からの出馬ですから、党の意向に沿うのは分かりますけど、ここまで似ているとね。東京新聞の担当者もムッとしたと思います」

 ネット上では、これまで不備が重なった生稲候補が、朝日候補の回答をコピペしたのではないかという声もある。

「いくらなんでもそれはないでしょう。女性週刊誌が生稲事務所に取材したようですが、要領を得ない回答でした」(同・全国紙記者)

「女性自身」(7月6日配信)には事務所からの回答が掲載された。

《「回答を作成する上で、間違いがあってはいけないので党の専門的な部分に確認しました。朝日先生のことはわからないので推測ですが、同じように確認をされたのかもしれません」》

 何だかスッキリしない。そこで自民党東京都連の関係者に聞いた。

「今回の一連の騒動があまりにも情けなく、自責に念に駆られたためお話しさせていただきます。メディアアンケートが同じになってしまった理由は簡単です。生稲候補に限らず各候補者には、都連事務局の職員がメディア各社のアンケートの回答を作成し、それに沿って各事務所が回答するからです。もちろん、候補者自身に関する質問は各自で答えますが……」

 要するに用意されたカンニングペーパーを参照した、というか参照しすぎたということのようだ。

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