謎のインフルエンサー集団「Z李」が逮捕 児童一人がいる部屋に…「主犯格の書いた小説は森山未来主演でドラマ化が決まっていた」

国内 社会

  • ブックマーク

児童一人しかいない部屋に集団で押し入った容疑者たち

 これらの投稿は瞬く間に拡散。11月になると、フォロワーからバイクの部品がバラされてヤフーオークションに出品されていた情報が寄せられた。出品されたヘッドライトを撮影した写真には男性の顔が映り込んでいて、とうとう犯人の身元までわかってしまった。

「すると、田記容疑者らは5人でその男性が住む集合団地に押しかけたのです」(同)

 その様子はXで実況された。

〈犯人へ。その後の情報提供でお前の兄弟やバラシ場の廃屋の事もわかった。親もわかった。盗難車の保管場所もわかった。本当に先に連絡しなくてもいいのか?もう着くぞ。〉(Z李のXより)

 だが、5人が部屋を訪ねると犯人の男は不在。在宅していたのは児童一人だった。

「にもかかわらず、5人は家の中に踏み込みベランダまで行って証拠品などを写真に収め、1時間以上室内に居座った」(同)

 これが住居侵入容疑にあたるとして、5人は逮捕されたのである。被害にあった男性はバイクを盗んだ負い目もあり、当初は被害届を出すことを渋ったというが、事件にしたい警視庁が必死に口説き落としたという。

 なぜ警察は2年前に起きた“微罪”を問うてまで、グループの摘発に踏み切ったのか。

暴力団対策課が動いた

「この1、2年、痴漢逮捕やコンサートチケットの転売をする人を私人の立場で取り締まり、現行犯逮捕する“私人逮捕系YouTuber”の暴走が続いています。その一環で、これ以上好き放題させまいとお灸を据えるつもりではないか。ちなみに昨年11月、『鬼滅の刃』の煉獄さんのコスプレで私人逮捕活動をしたとして逮捕された男もZ李の弟子を自称していました」

 一方、警察の本当の狙いは別にあるとの見立てもある。

「今回彼らを逮捕した部署は組織犯罪対策部の暴力団対策課。警視庁はグループが反社組織と繋がっているのではないかと疑っているのです。住居侵入事件は入口に過ぎず、組織犯罪を摘発しようとしている可能性はあります」(社会部記者)

 田記容疑者は昨年まで「週刊SPA!」で「飛鳥クリニックは今日も雨」というタイトルの小説を連載していた。

「自身をモデルとした歌舞伎町の住人であるアウトローが、町のトラブルを次々と解決していくという物語です。これまでに3冊書籍化され累計5万部以上売れています」(出版関係者)

次ページ:NTTドコモの子会社制作でドラマ化

前へ 1 2 3 次へ

[2/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。