「外国人労働者受け入れ反対」「鎖国派」 歴史教科書だけではない「西尾幹二さん」が貫いた考え
35年前の“先見の明”
西尾幹二さんといえば、独自の歴史教科書作りを進めた保守派の論客として、まず紹介されることが多い。
だが、その名が広く知られるようになったのは、1980年代後半、外国人労働者の受け入れに反対を表明した時だ。当時、好景気による人手不足で、不法滞在の外国人が就労するケースが増えていた。
西尾さんは、彼らを日本の労働力に組み込めば、依存する状況がやがて固定化され、日本人が避けるきつい仕事を押し付けることで“階級社会”も生まれると唱えた。そして言語、宗教、日常習慣のような違いが許容限度を超えると日本人との摩擦も起こると懸念した。...