元風俗嬢の妻に「風俗通い」がバレた… その“思い当たるふし”に44歳夫に芽生えた猜疑心

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復活した誠太郎さんの“習慣”

 息子が生まれ、誠太郎さんは「これで春那と家族になれた」と思ったそうだ。自分が生まれ育った家庭は、複雑ながら最終的にはうまく落ち着いた。自分が作っていく家庭もきっとうまく落ち着く。そう信じた。

「春那はいい母親でしたが、あまりにも世話を焼きすぎるのが気になりました。それは僕に対しても同じで、出かけるときはあれ持ったかこれ持ったかとうるさい。車に気をつけて、雨が降るかもしれないから傘持ってと、オレは子どもかとよく言いました。もともとは母親が過干渉だったみたいだから、自分でも気づかないうちに母親のようになっていたんですね。過干渉は人をダメにするってわかってるのに」

 うるさがると春那さんはせつなそうな顔をする。それを見るのが忍びなくて、平日夜は、妻子が寝静まってから帰宅するようになった。必ずしも残業ばかりではなく、結婚後、足を向けなかった風俗にまた通うようになっていたのだ。

「なじみの子ができたり、初めての子を指名したり。仲よくしていた子がやめるのを寂しがったりという、相変わらず淡い関係ですが、そんな淡さが僕には心地よかった。やっぱり家庭をもったのは間違いだったのかなと思ったけど、もってしまったものを手放すのは無責任ですしね。本気でのめりこんだり経済的に家庭に迷惑をかけたりしない限り、こういうストレス解消はいいものだと思っていました」

 ただ、決して妻に知られてはならないということはわかっていた。それはおそらく、妻を傷つけることになるから。一方で、わかってもらえるかもしれないとも感じていたが、それは甘えだろうとも思っていた。

「そのころ、妻は全然、夜の生活に応じてくれなくなっていたんです。子どもが小さいから大変なのもわかる。無理にとは言えません。週末は僕が子どもを預かって、妻に好きなように時間を過ごしてきていいよと外出を促したりもしていました。でも、妻はなかなか出かけようとしなかった。息子に没頭していたから。少し離れたほうが息子のためだなと思っていたので、1歳になったころ、保育園に預けて少し外に出てみたらどうかなと言ってみたんですよ。勉強したいとか大学に入り直すとか言ってたじゃない? と水を向けた」

 すると春那さんは、「こんなかわいい息子を放っておけない」と息子を抱きしめた。気持ちはわかるけど、かまいすぎてもよくないと言うと、「あなたは私からこの子を奪おうとしてる」と言いだした。

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