大役を務めた「芸人」は4人だけ…2年連続紅白司会の「有吉弘行」は恩人「内村光良」の後継者となるか
「内村プロデュース」
そんな有吉が、上島と同じくらい先輩として一目置いているのが内村である。有吉は、若手時代に猿岩石というコンビで大ブレークを果たした後、解散して仕事が一切なくなるというどん底の時期を経験した。そのときに唯一テレビに出られたのが、内村がMCを務める「内村プロデュース」という番組だった。
当時の彼にとっては「内村プロデュース」が芸人としての命綱のような存在だった。そこで体を張って暴れたりする素行の悪いキャラクターを演じることで、彼の芸風が少しずつ業界内にも認知されるようになっていった。そして、それがのちの大躍進につながった。
「内村プロデュース」は、若手芸人が好き放題に暴れて、純粋に笑いを追求することができる貴重な番組だった。そんな番組が成り立っていたのは、芸人たちを温かい目で見守る大看板としての内村の存在があったからだ。
内村の「優しく温かい目線」は、「紅白」の大舞台でも健在だった。2019年に内村が欅坂46とコラボして「不協和音」を披露した際には、激しいダンス中によろめくメンバーに対して、内村が「大丈夫?」と優しく声をかける姿が話題になっていた。
紅白の司会を任された有吉が、この偉大な先輩の存在を意識していないわけがない。昨年は進行に徹していて、有吉らしい毒舌芸が見られる場面は少なかったが、2回目の今年はそのあたりにも変化があるかもしれない。「ポスト内村光良」の筆頭である有吉は、どんなパフォーマンスを見せてくれるのだろうか。
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