日本シリーズ“ボール判定”に泣いた「ジョー・スタンカ」 野球選手になった驚きの理由(小林信也)

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 ジョー・スタンカの名は、昭和の野球ファンなら誰もが覚えているだろう。南海ホークスで活躍した196センチの長身投手。伝説的に語られるのは1961年、巨人との日本シリーズ第4戦だ。

〈円城寺 あれがボールか 秋の空〉 ファンが詠んだ句に象徴される一球の判定がスタンカを翻弄した。

 1勝2敗で迎えた第4戦。8回まで巨人・堀本律雄に抑えられ1対2。だが9回表、3番広瀬叔功の2ラン本塁打で逆転した。1点リードの9回裏、3番手・祓川正敏が先頭の渡海昇二に死球を与えるとすぐ鶴岡一人監督はスタンカを投入した。...

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