「高齢者は放っておいても死ぬまで受信料を」 NHKが高齢者を切った理由…「おむすび」は最低視聴率更新か

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なぜ高齢者を無視?

 有吉といえば、歴代最低視聴率だった昨年の紅白で初めて司会を務めている。

「10本以上のMC番組を抱える彼は、若者からの支持は厚いですが、毒舌キャラゆえに高齢者からの評判と数字はイマイチなのは常識。そもそも、NHKの顔でもないですよね」(前出のプロデューサー)

 そんな彼を懲りずに起用し、朝ドラではギャルにパラパラを踊らせる。かくも露骨な“高齢者無視”の背景には何があるのか。

「NHKの収入は受信料で成り立っています。高齢者は100%近く契約済みで、放っておいても死ぬまで銀行口座から引き落とされる。一方で、契約率の低い若者には、番組を観てもらうことが喫緊の課題。そのために、人気タレントを起用する。こうした流れは、お年寄りに大好評だった立川志の輔の『ガッテン!』を終わらせて、石原さとみのMC番組を始めた22年から、加速するばかりです」(同)

 NHKの“若者追従”にガッテンがいかないのは、OBも同様のようである。

元NHKアナの嘆き

「老人の楽しめる番組が非常に少ないですね」

 そう嘆くのは、元NHKアナウンサーとして、紅白の司会を計13回担当した山川静夫氏。

「例えば、三味線音楽のような古典芸能、伝統芸能を本格的に堪能したいと思っているのに、すごく隅に追いやられているんですよ」

 そして、古巣に進言する。

「紅白にしても、前半は年寄り向け、後半は若者向け、というように、分けることを考えてもいいんじゃないでしょうか。若い人には若い人の、年寄りには年寄りの好みがあるわけですから、それぞれにちゃんとサービスする。古くからの視聴者にも恩恵を与えるNHKであってほしいと思います」

“新規客”の獲得のみに血眼になるNHKに、こうした声が届くかどうか――。

週刊新潮 2024年11月7日号掲載

ワイド特集「黄金時代」より

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