日本シリーズ惨敗「ソフトバンク」に専門家は「小久保監督の慢心」を指摘…名将・野村克也氏が「短期決戦では常に自分たちが“格下”」と考えていた理由

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意味のない補強策

 野村氏は南海(現ソフトバンク)時代、まず選手として日本シリーズに5回出場し、うち2回で日本一に輝いた。さらに監督としても5回出場し、うち3回で日本一の栄光を掴んでいる。

「野村さんは豊富な経験から、日本シリーズにおける1球の怖さを知り抜いていました。一方の小久保監督は1年目の新人監督です。DeNAとの日本シリーズでまさかの敗戦を経験し、初めて日本シリーズの恐ろしさを実感したのではないでしょうか。3位のチームが日本一に輝いたことで議論を巻き起こしましたが、DeNAの全力プレーに感動し、26年ぶりの日本一を喜んだ野球ファンも非常に多かったのは事実です。不思議に印象深い日本シリーズとなりました」(同・広澤氏)

 小久保監督は日本シリーズの敗退が決まると、報道陣に「敗戦の責任は全部僕にある。選手はよくやってくれた」と語った。ひょっとすると小久保監督は選手を庇うために発言したのかもしれないが、文字通り、監督の采配が勝敗を大きく左右したのは間違いなさそうだ。

 ちなみに敗戦後、ソフトバンクは後藤芳光球団オーナー代行兼社長が戦力をさらに補強する考えを示した。だが、なりふり構わず他球団から選手を引き抜く補強はXで野球ファンに不評を買っている。広澤氏も「たとえレギュラーシーズンで100勝しても日本シリーズで負けることはある」と指摘する。

デイリー新潮編集部

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