大谷選手の過熱報道も批判の的に 上垣アナ「容姿イジリ」問題に見る「なぜフジテレビは“陽キャ”的な身内ノリをやめられないのか」
今年フジテレビに入社した新人・上垣皓太朗（うえがきこうたろう）アナに対する先輩アナらの過度ないじり問題。「めざましmedia」が約3カ月前に公開した動画が現在SNSで炎上している。ライターの冨士海ネコ氏が指摘する、この時代になってもフジテレビアナたちが“勘違い”している理由とは。
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【写真を見る】「本当のイジメじゃないの？」 上垣アナのデスクで先輩たちが焼きそばを作る問題のシーン
人気のYouTuberたちにアンケートを取ったら、好きな民放局はフジテレビって答える人が一番多い気がする。偏見だが、フジテレビっぽい人じゃないとYouTuberになろうなんて思わない気がするのだ。
陽キャ、1軍、人気のスポーツ部出身、世渡り上手の美男美女。頭に思い浮かぶ「フジテレビっぽい人」はだいたいこんなところではないか。学生時代、どのクラスにも必ずいた、見た目と要領が良く、騒いでもなぜか先生も大目に見ていたトクな集団。人気者に目くじらを立てる方がダサいと思わせるあの空気は、それこそ人気YouTuberだったフワちゃんの人気絶頂時と重なる。でもそういうフワちゃんが舌禍事件で徹底的にたたきのめされたのは、もともとの好感度の低さだけでなく、「調子に乗ってる奴を調子に乗らせたままではおかないぞ」という、「フジテレビっぽい人たちの被害者」の長年の憎悪が一気に噴出したようにも見えた。
上垣皓太朗アナイジリで炎上した「めざましどようび」の動画もまた、実にフジっぽい、と思ったのは私だけではないだろう。27時間テレビTシャツに着替えた後輩を、CM中に「Tシャツが似合わない」「新人に見えない老けっぷり」とイジる、容姿の良い先輩アナたち。7月の動画なのに今頃大げさに騒ぎすぎでは、と見る前は思っていたが、見るとなぜ炎上したのかがよく分かる。フジアナの内輪ノリは、異分子に対する扱いをぞんざいにする排他性が強いのだ。
確かに上垣アナの新人らしからぬ落ち着きぶりは、入社当時から話題だった。でも、業務のために着替えたのに「着替えてる、ちゃっかり」と女子アナがはやし立てたことからしておかしい。上垣アナは明らかに戸惑いの表情を見せていたが、そもそも「ちゃっかり」という言葉には、本来利益を得るはずのない人間がずうずうしく出しゃばってきたニュアンスがある。でも出演する番組Tシャツを着てスタンバイしておくのって、ずうずうしい行動なのだろうか。むしろCM時間を無駄なく活用したスマートな対応で、やる気ある態度だと褒められるところではないだろうか。
挙げ句「すごい似合わないねTシャツが」「2001年（生まれ）？ 信じられない」と笑われても返事のしようがない。逆にあんなダサいTシャツが似合う人こそいないだろう。上司である西山喜久恵アナや先輩の生田竜聖アナ、フリーの阿部華也子アナは大笑いしていたが、今や容姿イジリは女性が男性にするのだってアウト。新人のやる気をそぐようなスタジオからのモラハラ・セクハラ発言の連発にもめげず、「（Tシャツの）似合う男になります」と笑顔で返した上垣アナは実に健気だった。
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