クラブ名に「RB」の文字が… Jリーグ参入の「レッドブル」はおとがめナシなのか

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 エナジードリンクの世界最大手「レッドブル」は、F1からニッチなストリートスポーツまでさまざまな競技に出資している。オリンピックでおなじみの伝統的なスポーツにあまり手を出さないのは、長年にわたりIOCのスポンサーを務める、同じ飲料メーカーのコカ・コーラ社との競合を避けるためだとささやかれる。

「RB」はレッドブルではなく……

 さて、そんなレッドブルがJリーグに参入するべくJ3大宮を買収した。発表された新クラブ名は、

〈RB大宮アルディージャ〉

 あれっ!? RBとはどう見てもレッドブルの略。Jリーグはクラブ名に企業名を冠してはいけなかったのでは?

 1993年のJ創設前夜、地域密着を掲げる川淵三郎初代チェアマンが企業名排除を提唱すると、読売ヴェルディを擁する読売新聞主筆(当時)の渡邉恒雄氏が激しく反発し大論争が繰り広げられた。企業名を付けることは宣伝になるだけでなく、税制面の利点もあったのだが、結局、企業名排除が決定し、読売は後にJリーグから撤退した。

 そのルールが30年以上続き今に至るが、レッドブルはおとがめなしなのか。

 実は、〈RB〉は「Rasen Ballsport」というドイツ語の頭文字なのだそうだ。造語で、直訳すると「芝生球技」になるが……。

 こんな詭弁(きべん)がまかり通るなら、何でもありではないか。

 スポーツ紙記者によると、

「大宮は元々、NTT東日本が保有していましたが、宣伝にならないのでレッドブルに売った。〈RB〉が許されるなら、〈NTT〉だって適当にこじつければオーケーだったはずです」

〈(N)能ある(T)鷹は(T)爪隠す〉ともいうけれど。

 ちなみに、レッドブルは、

「2009年にドイツ5部のサッカークラブを買収。ブンデスリーガも企業名禁止ですが、同じ理屈で〈RBライプツィヒ〉として登録した。潤沢な資金で強化を進め、またたく間に1部に昇格。昨季はカップ戦を連覇し、今季もリーグ戦で首位争いを演じています」

 大宮は来季J2昇格確定済み。財力をもってすればJ1昇格、ひいては優勝も時間の問題に思えるが……。それも、隣の“芝生”が青く見えるだけだろうか。

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