「過半数までマジック幾つ」も見えて来たか それでも「石破首相」を待つ魔の国会運営

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過半数までマジック幾つ

 先の衆院選で惨敗した石破茂政権が「少数与党の辛さ」を今後味わうことは間違いなさそうだ。多数派工作に余念がないようだが、過半数はもちろん安定多数まではハードルが極めて高く、野党側に頭を下げ、丁寧な対応を続けることが必須となりそうだ。

 衆院選が終わった時点での自公与党の議席は215、過半数の233議席まで18足りない状況だった。その後、裏金問題で処分を受け無所属で衆院選に出馬して当選した世耕弘成、萩生田光一、西村康稔、平沢勝栄の4議員に加えて無所属の三反園訓、広瀬建の2議員の計6名が、国会で自民党の会派に入会した。これで221。まだ12足りない。

「その他の無所属議員や維新、そして立憲民主の中にもいわゆる一本釣りが可能そうな議員がおり、“過半数までマジック幾つ”といった状況まで、あるいは過半数まで到達することもあり得そうです。が、衆院の全委員会で委員長を出すことができる『安定多数』の244議席までは遠い道のりですね」

 と、政治部デスク。

自分のところの名前を書いてほしい

 差し当たって11日に召集される特別国会での石破首相の再指名が自民党にとって喫緊の課題だ。

「キャスティングボートを握っているのはご存知のように国民民主で、自民側からは“自分のところの名前を書いてほしい”と伝えていました。国民民主の玉木雄一郎代表は衆院選直後から“決選投票でも玉木と書く”と明言し続けていますが、結果的に自民からの要請を受け入れることになりますね」(同)

 そこからは国民が主張する「年収の壁」撤廃のために落とし所を探ることになりそうだ。

「年収の壁引き上げの国民民主案を踏襲すれば7.6兆円分の税収減となることが早速報じられ、国民民主側を牽制しています。財務省と政府税調がこれをリードしているわけですが、国民民主はプレッシャーをかけられてもひるむ理由がないので強気に出てくることでしょう」(同)

 いつ、どのタイミングで年収の壁が取り払われるかは別にして、「野党は常に反対で具体案ナシ」と言われてきた状況からは大きな転換点を迎えることになりそうだ。

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