“由伸ロス”で厳しすぎる「沢村賞」に改革機運も…“大投手への敬意”より厄介な“抵抗勢力”とは?

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カギは生ける大投手への根回し

 委員会だけを見ると、堀内氏のほか、通算284勝の山田久志氏(76・元阪急/現オリックス)、同201勝の平松政次氏(77・元大洋/現DeNA)、同224勝の工藤公康氏(61・元西武など)、同180勝の斎藤雅樹氏(59・元巨人)がメンバーだ。

 88年までの沢村賞はセ・リーグの投手だけが対象で、山田氏などは受賞歴がないものの先発完投で一時代を築いた往年の名投手ばかりだ。

「工藤氏や斎藤氏は分業制も経験していますが、残る3人は最後まで投げ切ることが当然という野球でやってきた自負があるだけに(基準緩和には)抵抗感があるかもしれません。歴代の受賞者も年長であるほど、そうだと思います。“先発完投型”という賞の根幹を崩さないように完投数、イニング数を減らす形で納得感を得ることが落としどころになるのではないでしょうか」(前出のNPB監督)

 伝説の大投手への敬意とともに、生ける大投手への根回しもカギになるかもしれない。

デイリー新潮編集部

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