政治資金パーティがゼロ! 「自民・森山幹事長」が重用される本当の理由

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永年在籍25年表彰の国会演説で涙

 石破茂氏が総裁選を勝ち抜いて総裁・首相の座に就いた直後から、超早期の解散を進言してきたのが森山裕幹事長だったとされる。情勢調査の数字を元に「早く解散すればそれだけ勝てる可能性が高まる」などと石破氏にささやいた結果の解散だったが、自公は過半数割れという重い審判を受けることとなった。しかしその惨敗の責任を受けて辞任したのは小泉進次郎選挙対策委員長のみ。

 選挙の最高責任者である森山裕幹事長については辞任要求も聞こえてはくるものの、当面、その座に留まることになりそうだ。替えが効かないという理由の他に、ある種の人徳もあるという。

 森山幹事長が重用される理由を探った。

 森山氏は当選7回で79歳。地元は鹿児島で、昼間に働きながら高校の夜間部に学んだ。鹿児島市議を経て国政に進んでいる。これまで国対委員長、選対委員長、総務会長、農相などを歴任してきた。

「経歴の示す通り苦労人・人情家の一面があり、去年の永年在籍25年表彰の国会演説では、家族や関係者に対して涙を流しながら“ありがとう”と述べていたこともありました」

 と、政治部デスク。

国会対策委員長を歴代最長の1534日

 国会対策委員長を歴代最長の1534日にわたって務め、選挙対策委員長として今回の総選挙から適用された衆院小選挙区の「10増10減」に伴う候補者調整に奔走した。

「調整力や実務能力に秀でており汗もかいてくれる。寝首をかくそぶりも見せないことから歴代首相に重宝されてきました。今回の総裁選でも“誰が総裁になっても幹事長は森山氏だろう”との声が上がっていたほどです。いつの間にか政局のキーマンになっていたりすることもあり、その点を批判する人もいるようですが、嫉妬がほとんどではないでしょうか」(同)

 石破政権は発足当初から「森山政権」と呼ばれ、実際、森山氏の政局に対する考えや見方について石破首相が同意する形で進んできた経緯がある。

「自公が過半数を失い、対外的な交渉がうまい森山氏の存在感がこれまで以上に高まることでしょう」(同)

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