出張だと妻に偽り、川に身を投げた「キャリア官僚」 なぜ“ありえない妄想”に取りつかれてしまったのか
30代半ばのキャリア官僚として多忙を極める宮崎恵一郎(仮名)は、ささいなことをきっかけに心を病み、果てに入水自殺を試みてしまう。救急搬送された彼を担当することになった精神科医で医学博士の西多昌規氏は、診察によって“ありえない妄想”に取りつかれたことを知る――。
(前後編の前編)
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※この記事は、『自分の「異常性」に気づかない人たち』(西多昌規著、草思社)の内容をもとに、一部を抜粋/編集してお伝えしています。...