娘が「ホス狂い」親たちの座談会 説得しても聞く耳もたず…「まるでカルト」洗脳されたわが子への絶望

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【前後編の前編/後編を読む】ホス狂いになった娘、育て方を間違えたのか…「優しい子だったのに」親たちが語る苦悩

 娘がホストに狂い、家族が壊され、無力感に苛まれる親たち。今回、悪質ホスト問題を追及している一般社団法人「青母連(青少年を守る父母の連絡協議会)」の協力のもと、計10名の父母による座談会を実施した。その苦悩と怒りとが語られた模様を、前後編でお伝えする。

「悪質ホスト問題」が取り沙汰されてからおよそ1年。警察を主体とした対策が検討され、ホスト業界側も、多額の借金を負わせる売掛金の自主規制に動いているというものの、実態の改善には程遠い――。

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「親」を利用するホストの手口

(Aさん 父)
 九州から上京して参加します。東京で独り暮らししている娘に問題があるとわかったのは、この夏のことでした。今朝も、娘が住んでいるマンションに寄ったのですが、留守なのか居留守なのか会えませんでした。最初は不動産屋に勤めている男と付き合っている、という話だったんです。そのあと元ホストだったという話になり、実は現役のホストだった、と。その男から、妻にショートメールが送られてきたのが、娘のホスト狂いを知ったきっかけでした。

(Aさん 母)
 本当に急にメッセージが来たんです。「娘さん、風俗やってます。心配なので辞めさせたいんです」と。それで宣材写真っていうんですか、お店の写真が何枚か貼り付けられてきました。そして「自分がこういう連絡をしたことは黙っていてほしい。バレたら命の危険があるから」という。娘には、働いていることを知っているのは黙っています。ホストが何を考えているのか、よくわかりません。娘を心配してそうしているのか。不動産屋で働こうとしたのは本当で、けれど昼職がうまくいかなくてホストに戻り、娘に依存しているのではとも思っていますが。

(Aさん 父)
 思い出しても辛いんですが、向こうの男から、娘のやりとりのLINEが送られて来たんですよ。そこに「客とはするのに、なんで自分とはしてくれないんだ」とあって。娘は娘で、「そのホストに甲斐性が無い」みたいな言い方をするんですよ。「いつ辞めさせてくれるの」と。

(Aさん 母)
 以前、彼の実家に行ったと聞いていましたから、まさか娘をこんな目にあわせると思っていませんでした。親に紹介されたというので、私も本気の恋愛だと思っていたんです。実際に、向こうのお母さんも娘を迎え入れてくれているんですよね。お母さんも騙されているのかと思っているんですが、親をつかった巧妙な手口と言うことも、青母連の方から聞いて。私は私で、ホストに「娘が風俗で働いていることを教えてくれてありがとう」なんて感謝の気持ちも覚えてしまっている。

(Bさん)
 うちは反対に、娘さんと同棲するので挨拶に……と言われ、会った男が実はホストでした。お酒やお土産を持ってきてくれて、いい感じの青年だなと思ったんです。娘は娘でむこうのご両親、おじいちゃんおばあちゃんと会ったと報告してくれていて。騙されていたわけです。ホストだとわかったのは、ちょっと珍しい名字だったんで、なんとなく検索したら元モデルだという情報が出てきた。そこからホストクラブのHPにつながって。「どうかいませんように…」と在籍情報をみていたら、その男がいたんです。昨年の秋ぐらいのことです。娘は、その男がホストだということは私たちにも黙っているし、私たちも気づかないふりをしていた。けれどだんだん、娘と連絡がとれなくなってきて、LINEは既読になるけど何も返ってこない状況が、この春から続いています。

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