「調査報告書のでっちあげで、今も教職に復帰できず…」 取手市中3いじめ自殺、スケープゴートにされた女性教師の悲痛な告白
いまも教職に復帰できず
さらに、「当該女子生徒の個別アルバムに、他の生徒から誹謗中傷が書き込まれていたことにつき、その内容を確認していなかった」という非違行為についても、「この個別アルバムは通常の卒業アルバムとは異なり、生徒1人に1冊ずつ配布されたアルバムに、学校生活の思い出を書き込んだり写真を貼ったり、友人同士、互いのアルバムに書き込んだりするもの。寄せ書きとは違う。この中学校にとっては初めての試みで、扱いについて一定のルールはなく、生徒の自主性と自主管理に委ねられていた。担任教師として、クラス全員の個別アルバムの内容をすべて精査すべきだったとする茨城県の主張は無理難題、暴論としか言いようがない」。
そして、調査委員会の報告書については、「あまりにも無理な推論と理由付けを行っている」「一種の『でっちあげ』に相当する」と一蹴する。この報告書はいまも、茨城県教委のホームページに掲載されている。
梶原教諭は、一審の勝訴判決が出た後も教職に復帰できていない。
復帰の条件
「5年前に始まった研修がいまだに続いています。ある時、ご遺族が求めているからと市教委は私に謝罪を要求してきました。考えた末、私は謝罪文を書きましたが、市教委は、謝罪の気持ちが十分ではないと判断しました。事実でないこともすべて丸のみにして謝ることが、茨城県の教育行政の考える復帰の条件なのだと思います」
控訴審の判決は今日言い渡される。
前編【取手市「中3いじめ自殺」10年目の真実に迫る なぜ調査報告書はでっちあげられたのか】では、調査報告書がでっち上げられた経緯についてレポートしている。
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