「“キャラで言うだけだから傷つかないで”と言ってくれて…」 ピーコさんの“愛ある毒舌”を作家・岩井志麻子が明かす

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叱られても

 ピーコさんは23年3月、近所の商店で酒を万引きし、現行犯逮捕されてしまう。それまで近隣ではたびたび“被害”が出ていたといい、これを機にピーコさんも施設へと移され、無人となったマンションは昨年8月に売却されている。

 丁々発止のやり取りで人気を博した兄弟には、およそ似つかわしくない“離散”である。ピーコさんと親交のあった放送作家の山田美保子氏が言う。

「大卒後にラジオ局で、車に乗って各地から中継する仕事をしていた頃、番組でご一緒したピーコさんさんから、よく会議室で『もっと真剣にやりなさい』と叱られました。仕事に対する“腰かけ”的な甘さを見抜かれたのでしょう。その後もお付き合いさせていただきましたが、以前一緒にお食事した時には、私が無作法にもワインをなみなみとついでしまい、『こんなふうにつぐ女と一緒にいたくないわ』と一喝されたことも……。でも、厳しさの裏にはいつも優しさがありました」

「口調とは正反対の気配り」

 また、テレビ番組で共演した作家の岩井志麻子氏も、

「毒舌の人には、本番前に出演者に『キャラで言うだけだから傷つかないでね』と声がけするタイプと、後から『さっきのは本気じゃないから』とフォローするタイプがいて、大体は後者なのですが、ピーコさんさんは前者。そこに、口調とは正反対の気配りを感じました」

 唯一無二の個性が、またしても失われてしまった。

週刊新潮 2024年10月31日号掲載

ワイド特集「人生の楽園」より

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