「自衛隊OBのわりに知識が…」「陸自に肩入れするのでは」 中谷元防衛相にささやかれる“不安要素”

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大臣の威光をカサに……

 それだけに政策参与の役割は重要で、中谷氏は番匠氏のほか半澤隆彦元空将も就任させていた。半澤氏も二人と防大の同期だが、

「半澤さんとゲンちゃんの関係はごく普通。メインはあくまで番匠さんですよ」

 中谷氏が頼りにする番匠氏は、1等陸佐だった平成16年の自衛隊イラク派遣で第1次復興支援群長を務めたエリート。一貫して出世競争をリードしたが、平成27年に西部方面総監を最後に退官。以降は国家安全保障局顧問などの“名誉職”に甘んじてきた。

「番匠さんが陸自トップの陸上幕僚長の座を逃した最大の理由は持ち前の俺サマ体質。西部方面総監だった時、存在感をアピールしようと全国の方面総監を九州に集めて会議を開催したことも。全国5区域の指揮官を招集したわけで“防衛体制に穴を空けてどうするんだ”と問題視されました」

 その番匠氏は根っからの“陸自至上主義者”とされる。再び防衛省担当記者。

「自衛隊は陸海空のいずれも定員割れや施設、装備品の劣化・不足に悩んでいます。来年度も防衛費が増額されますが、番匠氏には予算獲得の際に“大臣の威光をカサに陸の優遇をゴリ押しするのでは”との強い懸念が持たれています」

 中谷氏は会見で、番匠氏らに「忌憚(きたん)ない助言を頂きたい」と“お墨付き”を与えた。この発言も、関係者の疑心をあおった。

「中谷氏が番匠氏に肩入れするようなことがあれば、統制や規律がゆがんで省内が混乱しかねません」

週刊新潮 2024年10月31日号掲載

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