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牧草飼育と穀物飼育
このイミダゾールジペプチドを摂取した人とそうでない人とでは、疲労度に1.5~2倍の差が出るといった疲労回復効果や、摂取すると記憶テストの結果が良くなるといった報告がなされています。総じて肉類やマグロ、カツオ、サケといった魚に多く含まれていて、とりわけ鶏のむね肉には、イミダゾールジペプチドの中でも疲労を和らげる効果の高い種類であるカルノシンとアンセリンが豊富に含まれています。
三つ目はグラスフェッド(牧草飼育)食材です。牧草を餌とし、基本的に放牧で育てられた家畜から生まれる食材を指します。グラスフェッドの家畜は運動量が多く、引き締まった体となり、グラスフェッドの牛の肉やミルクなどには、ビタミン、ミネラル、アミノ酸が多く含まれています。
これに対して、グレインフェッド(穀物飼育)の家畜の肉は、脂肪分が多くなります。また、早く成長させるために肥育ホルモン注射が打たれたり、狭い畜舎での感染防止のために飼料に抗生物質が使われることもあります。
人類と同様に、家畜も「遠い祖先」と同じ“自然”な飼育法の方がストレスを感じずに育つことができ、家畜にとっても、そしてそれを頂く人間にとっても健康的なのは当然といえるでしょう。
還暦を過ぎたら健康が全て
実際、良質の脂質と呼ばれるオメガ3脂肪酸が、グラスフェッド牛にはグレインフェッド牛の2~5倍も含まれています。オメガ3脂肪酸には血流を良くして新陳代謝を促す作用があるため、グラスフェッド食材を摂取すると美肌効果が期待できます。さらに、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの生成に欠かせない、必須アミノ酸の一つであるトリプトファンをグラスフェッド牛は多く含んでいます。そのため、グラスフェッド食材は精神的な疲労を軽減する効果が期待でき、安眠にもつながる可能性があります。
もちろん、日本のような狭い国土でのグラスフェッドは難しいので、グラスフェッド食材が高価なのは事実です。しかし、健康のためにかかるお金を惜しむという考え方を、私は改めるべきだと思います。
とりわけ、還暦を過ぎたら健康が全てです。それ以前であれば仕事で成功したい、偉くなりたい、もっと稼ぎたいと頑張るのも分かりますが、60歳を過ぎたら、もう「成功」や「栄華」を求めても仕方がない。いかに健康を保つかが人生後半戦の最も重要な勝負なのに、健康の基本である食事にお金をかけない手はないと思うのですが……。
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