55歳で0歳児のパパに…ますだおかだ「岡田圭右」に賛否の声で“高齢父”のメリットを探ってみた

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離婚経験者への視線

 一方、若くして子どもを授かると40代の時に我が子は成人する。若い頃は苦労するかもしれないが、無事成人すると一緒に趣味に勤しむことができ、同居するにしても生活費を請求することも可能になるため、家計は一気にラクになる。その子がこれまた若くして子どもを授かると今度は孫の誕生が楽しみになり、そのまま孫も若くして子どもを授かると場合によっては60代で、ひ孫が生まれる可能性もある。その段階では働ける一族の数が増え、その家の安定度は増す。

 結局、どちらも一長一短あり、周りがとやかく言うことではない。だが、岡田の場合、長女の結実さんが、両親が離婚したことについてモヤモヤした感覚を持っていたことを明かしていた。さらに、岡田の再婚に至っては、ネットニュースで知ったと言い、「なんだコイツと思った」と発言。こうしたことなどから気の毒だと思われていることもあり、今回のネガティブな意見に繋がっているのであろう。離婚経験者にはネガティブな視線がむけられがちなのだ。

トランプ前大統領も

 これは石田純一の3回目の結婚時にも発生。不倫をしたり、その相手と堂々交際したりしていたプレイボーイが結婚したのは21歳年下のプロゴルファー・東尾理子。最初の妻・星川まりとの間に息子・いしだ壱成がいたことと、2番目の妻・松原千明との間にはすみれがいたことも非難の対象になった。松原に至ってはメディアに追いかけられるのを避けるべくハワイへ移住しただけに、幸せそうな石田へのバッシングは高まった。のちにすみれと純一・理子一家は仲良く交流するようになるのだが、多くのオーディエンスは心から応援できなかった。

 というわけで岡田も若干引いた目で見られてはいるものの、今後、岡田が「55歳で子を授かり、この子のために奮闘するお爺さん」になる姿というものは、少子高齢化の日本においてはこれまでになかったロールモデルになり得るかもしれない。現にドナルド・トランプ氏だって、60歳の時に末っ子のバロン君を授かっており、現在18歳のバロン君は政治に関心を持っていると報じられ、父の背中を追いかけている。

中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)
1973(昭和48)年東京都生まれ、佐賀県唐津市在住のネットニュース編集者。博報堂で企業のPR業務に携わり、2001年に退社。雑誌のライター、「TVブロス」編集者等を経て現在に至る。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』『ウェブでメシを食うということ』『よくも言ってくれたよな』。最新刊は『過剰反応な人たち』(新潮新書)。

デイリー新潮編集部

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