「息子は狙われていた」「真相をしゃべられてはマズいから殺された」 “天才霊感少女”藤田小女姫事件で服役していた男の母親が独白

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「息子は殺してない」

「雷太が小女姫さんを殺したのではなく、悪い人たちに頼まれて、お金欲しさに何かをちょっと手伝ったということのようです」(茂代さん)

 死体運びこそ認めた雷太だが、殺人は否認。「真犯人を知っているが言えない」と述べた。「もし言えば両親に危害が及ぶ」とも……。

 結局、共犯者不明のまま、彼は殺人罪で終身刑を言い渡されたのだった。

「雷太はどこに行っても、狙われていたんです。真相を喋られてはまずいから殺されたんだと思います」

 と推し量る茂代さんの脳裏に、獄中の息子を励まし続けた日々がよみがえる。雷太から毎週、コレクトコールで国際電話がかかってきた時期もあったっけ。自身ががんを患い、余命5年と宣告されたことも。実際は夫に先立たれたのだが。

 茂代さんが続ける。

「雷太も、刑務所に入ってから全身がんになりました。どっちにしても長くない命でした。終身刑だし、痛い思いをしたかもしれないけど、これでよかったのかな、あんなところで死ななきゃならない運命だったのかな、とも思います。私の両親も主人もお墓に入っていますから、雷太もそこで安らかに眠ってほしいと祈っています。……向こうで火葬してくれるんでしょうか」

 享年59。かの地からは何の連絡もないという。

週刊新潮 2024年10月31日号掲載

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