「息子は狙われていた」「真相をしゃべられてはマズいから殺された」 “天才霊感少女”藤田小女姫事件で服役していた男の母親が独白

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 想像してほしい。あなたのご子息が有名人を殺したとして逮捕された。ワイドショーは連日騒ぎ立てる。愛息は無罪を主張するが、異国の刑務所に収監されてしまう。30年後、彼は同房の囚人に殺された――福迫(ふくさく)茂代さん(94)はそんな凄絶な体験をした。

 政財界に華麗な人脈を誇る有名占い師・藤田小女姫(こととめ)と息子・吾郎さんがハワイで殺されたのは1994年のこと。それぞれ56歳と20歳だった。ほどなく殺人容疑で逮捕されたのが茂代さんの息子、雷太である。当時29歳で、吾郎さんと知己を得ていた。

「お風呂から上がってテレビをつけたら、雷太が映ったんです。『殺された』と。やっぱりね、と思って……」

 と、茂代さんが語る。

 自室の床に残された血痕、切り取られたじゅうたん、監視カメラの映像、さらには吾郎さんに負った借金……裁判では、雷太の犯行を裏付けるさまざまな物証が提出されたが、中には単独犯とは思えない証拠も含まれていた。元新聞記者で貿易商の夫と共に渡米した茂代さんは、息子の潔白を示す証拠を探しながら冤罪を訴えた。本誌(「週刊新潮」)も、小女姫さんの亡きがらの写真を独自に入手し、リンチを受けたかのような惨状から単独犯説に疑いあり、と報じている。

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