大谷にとって「ヤンキースの数少ない死角」とは 「フライになりやすく、一発狙える投手」

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対ヤンキース戦で打率が低い大谷

 ア・リーグのMVPと目される今季58本塁打のジャッジをはじめ、ヤンキース打線には41本塁打のソトや本塁打王2回のスタントンもおり、破壊力はメジャー随一といえる。

「ドジャースの弱体先発陣がこの三人を抑えるのは、至難の業でしょう」

 とは、メジャーリーグ研究家の友成那智氏。肝心の大谷についても、

「対ヤンキース戦の通算打率は2割0分9厘と、全球団の中で最も低い。特にヤンキースタジアムでは1割3分6厘と、非常に相性が悪いのが気になります」

 そう指摘しながら、

「中でも昨年サイ・ヤング賞を受賞した大エースのコールを苦手にしていて、対戦成績はMLB通算20打数4安打。本塁打も1本だけです」

ヤンキースの死角は……

 とはいえ、明るい材料もあるというのだ。

「剛球左腕のロドーンはオーソドックスなフォームで投げる本格派で、大谷が苦手としたメッツの左腕マナエアのような変則フォームではなく、左打者でも対応しやすいタイプです。また今季15勝を挙げた新人王候補のヒルに対しては、通算3打数0安打ですべて外野フライでしたが、うち2本はフェンス際まで飛んだ本塁打性の当たりだったので、大谷は“打ち砕ける相手”と捉えているでしょう」

 さらに続けて、

「ヤンキースの死角は頼れるクローザーがいないことです。現在9回の抑え役を担っているウィーバーは、本来の守護神であるホームズが終盤に失点が多くなったため9月からクローザーを務める“臨時抑え”に過ぎない。打球がフライになりやすく、大谷にとっては一発を狙える投手です」

 ドジャースが付け入るスキは十分にあるというのだ。

 現地で取材する「Full-Count」編集部の小谷真弥氏が言う。

「ポストシーズン中、大谷選手は『質よりも量に重点を置いて寝ている』と話していました。NYまでの移動や3時間の時差など、ヤンキースタジアムでは体調管理がカギを握るでしょう」

週刊新潮 2024年10月31日号掲載

ワイド特集「人生の楽園」より

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