甲斐拓也(31)FA争奪戦なら惨敗続きの巨人が「有利」な三つの理由 “資金力”“監督力”よりも深刻な“ソフトバンクに決定的に足りないモノ”とは

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巨人は空前の補強費投入?

 かねて球界で囁かれてきた話が明るみに出た。10月21日に巨人がクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ敗退でシーズンを終えると同時に、今オフのフリーエージェント(FA)戦線に備え、4月に国内FA権を取得したソフトバンクの甲斐拓也捕手(31)の調査を進める方針だと一部のスポーツ紙が報じた。甲斐は昨春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝した日本代表で、NPB屈指の捕手だ。捕手強化が喫緊の課題となっている球団には垂涎の的なのだが、早くも複数の球界関係者から、近年FA市場で苦戦が続いているにもかかわらず「巨人有利」の声が上がっている。

 真っ先に理由に挙がったのは「資金力」だ。FA制度の導入時から批判を浴びるほど、カネに糸目を付けない「金満補強」は巨人の十八番だったが、今オフに使える補強費は空前の規模とみられている。

 巨人で直近のFA補強は2020年オフの梶谷隆幸外野手と井納翔一投手(いずれもDeNAからFA)が最後だ。昨オフに山崎福也投手(日本ハム)と交渉したり、一昨年オフには森友哉捕手(オリックス)を調査したりしたものの、いずれも不調に終わった。今季開幕直後には米球界から復帰した筒香嘉智外野手(DeNA)の獲得にも失敗した。

「巨人は近年、巨額の資金を必要とする選手をことごとく逃しています。結果的に数年分の補強費がプールされることになったのではないでしょうか」(在京球団の編成担当)

 22年オフには原辰徳監督(当時)も「今までジャイアンツは、ほとんどお金を使ってないから今年は少々、貯金もあるようなので使ってくれるということです」と漏らしたことからも、球団が奮発できる財政状況にあることは明らかだろう。

 昨オフは推定年俸3億円の中田翔内野手が中日に移籍した。今オフには同4億円の菅野智之投手が海外FAでメジャー挑戦する意向だ。チーム一の高給取りである坂本勇人内野手は今季の成績では6億円からの大幅減俸を免れ得ない。空前の補強費の裏付けはこの辺りにもある。

「最近のFA市場では巨人よりソフトバンクの方がカネにモノを言わせてきた印象を受けます。甲斐にも大きなオファーをすることでしょう。マネーゲームになって太刀打ちできるのは巨人しかないとみています」(同編成担当)

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