「裏金、裏金と言われて、心痛んでいる」 萩生田光一氏が集会で語った“まるで被害者”な本音

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「笑みを浮かべた安倍元首相の写真が」

 萩生田光一元自民党政調会長(61)は旧安倍派幹部の中でも不記載額が2728万円と突出していた、裏金議員の象徴的存在である。非公認の状態で総選挙を戦う萩生田氏は安倍元首相の威光にすがろうとしているようで……。

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 10月16日、八王子市内の複合施設では「はぎうだ光一女性部総決起大会」が開催されていた。

「案内には『報道関係者のご入場はご遠慮ください』と記されていました」

 そう語るのは、さる出席者で、

「会場には現役世代から高齢者まで、300名以上の幅広い年代の女性が集まっていました。安倍昭恵さん(62)も参加されていて、壇上の右側に萩生田さんと並んで腰かけており、中央には笑みを浮かべた安倍晋三元首相の写真が飾ってありました」(同)

「昭恵さんも涙ぐんでいた」

 安倍氏を前面に押し出した趣向が随所で見られ、

「市議さんたちのあいさつのあと、部屋が暗くなって前方のスクリーンにグランドピアノの鍵盤と男性の手が映し出されました。なにか観たことあるな、と思ったらたどたどしいピアノの音が流れ始めて、それで安倍元首相が生前に演奏した『花は咲く』の映像だと気付いて。その曲をBGMに、安倍夫妻と萩生田夫妻が一緒に写った写真などがスライドで映し出されたのです」(前出の出席者)

 いかに萩生田氏が安倍元首相と近しい関係にあったかが強調される作りだったというが、

「参加者の中には目頭を押さえて、鼻をすする人もちらほら。また壇上の昭恵さんも涙ぐんでいました」(同)

 こうして会場の熱量もぐっと高まったところで、萩生田氏の話が始まったのである。本誌(「週刊新潮」)が入手した当日の音声データを基に一部を再現しよう。

「裏金と言われて、本当に心痛んでいる」

 まず、冒頭付近で、

「一度は応援に行くよと言った大臣たちは、党から止められて誰も来ない。そんな状況の中で、見るに見かねて八王子まで駆け付けていただいた奥様の、心からの愛情に本当に感謝を申し上げたいと思います」

 と“孤立無援”感を演出して昭恵夫人への感謝を述べたのだった。とはいえ、裏金問題については、

「あたかも責任者のようにマスコミに非難されたのですが、実は安倍総理がこの仕組みをやめようって声をかけた時には(私は)まだ幹部でもなんでもなかったんです」

 などと、自らの2728万円に及ぶ不記載については棚に上げ、責任逃れを重ねる始末。ただし、反省の弁も。

「とにかく裏金、裏金と言われて、本当に心痛んでいますけど(自分が)まいた種です。しっかり襟を正して、やり直していきたい」

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