「立浪」「松井稼」「今江」総退任 「PL出身監督」が花開く可能性は

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 PL学園野球部は「甲子園春夏通算96勝」「全国制覇7回」と輝かしい歴史を誇る。プロ入りした選手は数知れず、今季は3人のOBがプロ野球の1軍監督を務めた。ところが、3人とも身を引いてしまう。

とりわけ気の毒だったのは

 立浪和義氏(55)が中日の監督になったのは2022年。52歳のときだった。

「“俺の目の黒いうちは監督にさせない”と忌避されていた前オーナーが退き、満を持しての就任でした」

 とスポーツ紙デスク。

「厳しいことで知られるPL野球部さながら、さまざまな“禁止令”を出したり、嫌いな選手を干したり、と恐怖政治を敷いた。が、チームは低迷を続け、球団史上初の3年連続最下位に」

 結局、3年契約が満了した今季をもって退団した。

 西武と2年契約を結んだ松井稼頭央氏(49)は、2年目の今季途中で休養。こちらも事実上の退任だ。

「“誰が監督をやっても最下位”と揶揄されるほど格段に劣る戦力ゆえ、一人で責任を負わされたことには同情の声が多かった。事実、渡辺久信GMが指揮を代行した後も最下位を抜け出せませんでした」

 とりわけ気の毒だったのは楽天の今江敏晃氏(41)。

 2年契約で1年目の今季、交流戦で優勝。シーズンはAクラスこそ逃したものの、昨季と同じ4位。にもかかわらず解任されたのだ。

「またもや三木谷オーナーの気まぐれ人事ですよ。楽天の歴代監督は今江を含め10人いますが、うち6人が1年前後でクビ。これではチームが成熟しない」

 同じくPL出身で19年に楽天を率いた平石洋介氏(44)も、前年6位から3位に上昇したにもかかわらず、1年で解任された。

 付言すると、“PL出身監督”はもう1人いる。10~11年に横浜で采配を振った尾花高夫氏(67)で、2年とも最下位。3年契約だったが、DeNAが球団を買収したこともあり、任期を残して役目を終えた。

 こう見ると、監督として花開いた人はいないのだが、

「巨人2軍監督の桑田真澄氏(56)、ロッテ2軍監督のサブロー氏(48)、元メジャーリーガーの福留孝介氏(47)、現役メジャーリーガーの前田健太(36)ら、これから監督になりそうな人材はまだいます」

週刊新潮 2024年10月24日号掲載

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