立民・野田代表の限界は「あちらを立てればこちらが立たず」

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誰が代表をやっても

 懸案の野党共闘も進まなかった。

「野田政権時に党を割って出て行った宿敵・小沢一郎氏を総合選対のナンバー2に起用しましたが、野党共闘は進まなかったですね。小沢氏は筋金入りの共闘論者ですが、野田氏の政治スタンスでは左翼側の陣営とは相いれないのは明らか。立民はある程度の図体・規模があるので、誰が代表をやっても“あちらを立てればこちらが立たず”という壁にぶち当たってしまう。逆にどちらにも良い顔をしようとして野党共闘を推進しても、選挙後にほころびが出て期待して投票した有権者の落胆を招くことになるわけです」(同)

 具体的な政策のアピールを控え、「とにかく我々に任せて欲しい」といった今回の主張は立民の置かれた現状を踏まえれば、ある意味で自然なのかもしれない。が、安倍晋三元首相に「悪夢」と指摘され続けた民主党政権時代の記憶が国民から払拭されているわけではない。そもそも彼らは「失われた30年」というのだが、その中には民主党政権時代も含まれている。政権交代への厚い壁は依然として立ちはだかることになりそうだ。

デイリー新潮編集部

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