立民・野田代表の限界は「あちらを立てればこちらが立たず」

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政党支持率の低さ

 自民党の派閥をめぐる裏金問題による敵失で立憲民主党は誰がやっても議席増は間違いない状況にある。が、キャッチフレーズに掲げた「政権交代は最大の政治改革」が逆に足かせとなって、爆発的な支持の獲得には至っていない。野田佳彦代表の限界とも言われる立民の現状についてレポートする。

「現時点で立民は解散時の98から40程度の議席を上乗せする可能性があるとされています。1.5倍の議席増となれば躍進と言えますし、来夏の参院選でさらに躍進して“ねじれ状態”に持ち込む可能性もありますが、与党が相当に追い込まれている中にあっては、“この程度か……”という見方もできますね」

 と、政治部デスク。

 各メディアの世論調査に共通して言えるのは、石破内閣の支持率は発足時としてはかなり振るわないものの政党支持率で見ると自民は立民の支持率を大きく上回って推移している。

突き抜けられない原因

 どのあたりに突き抜けられない原因があるのだろうか。

「政権交代はあくまでも手段なのに、それが目的になっている時点で限界があると感じられているのかもしれません。“政治とカネ”をメインテーマに攻めるのがベストの作戦だということなのでしょうが」(同)

 政治とカネの問題が自民の支持層を削り続けていることは世論調査の分析結果から明らかで、そこを攻める戦略継続しようという狙いがうかがえる。

「“1強多弱”が長らく続き、それが健全な政治状況をゆがませたと考え、そのため立民支持者ではないが立民に投票するという人は少なからずいることがわかっています。例えば、超追い風の選挙で楽々当選を重ねてきた議員が初の逆風で落選を余儀なくされることを良しとする人たちですね。ただ、立民を大躍進させたいと思っているわけではないので、自公与党の苦戦がさらに伝えられると揺り戻しが起こって、立民から離れる可能性もありそうです」(同)

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