「おすぎ」の死亡届を勝手に提出し…「ピーコ」さん死去 万引き騒動もあった“凄絶同居生活”の全容

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ゴミ捨てのルールも…

 結局、「老老介護」は半年ももたず、22年2月頃、おすぎはマンションを出て高齢者施設に入った。

「22年の夏頃、ピーコさんが“おすぎが死んだ”と言い出しまして……」

 と、先の近隣住民。

「マンションの管理組合の人によると、ピーコさんからマンション所有者の名義変更の連絡があり、おすぎさんの死亡届みたいな書類も添えられていた、と。そこで管理組合の人がおすぎさんの事務所の関係者に連絡すると、おすぎさんは死んでおらず、施設に入っているということを教えてくれたそうです」

 施設に入ったに過ぎないおすぎが「死んだ」と思い込む。それはピーコをもむしばみ始めた認知症ゆえのことだったのだろうか。

「ピーコさんがマンション入り口のオートロックが開けられずまごついていたり、ようやく部屋の前まで来てもカバンの中にあるカギがうまく見つけられず、荷物を全部ひっくり返して探しているところを見たことがあります。ゴミ捨てのルールも理解できなくなっているように見えました」(同)

マネージャーは「一切連絡してこないで」

 おすぎとピーコのマネジメントを担っていた複数の会社は21年から22年にかけていずれも解散。共に仕事をしてきたマネージャーや事務所関係者も二人に寄り付かなくなっていた。

「ある時、マンションの管理組合の人がピーコさんに連絡を取ろうとしてどうしてもつながらないので、マネージャーに取り次いでもらおうとしたことがあったそうです。すると、そのマネージャーは“もう関係ないから一切連絡してこないで”とそっけなくあしらったといいます」(同)

 頼れる人もなく、一人マンションに取り残されたピーコ。それでも、

「22年夏頃までは横浜駅前にある百貨店『そごう』によく行っていたようでした。ほぼ毎日朝10時半くらいに出て行って、お昼でも食べてくるのか、13時半頃に『そごう』の袋を提げてタクシーで帰ってくる。ただ、夏を過ぎると出かけて行くこともなくなり、食事はもっぱら近所のスーパーのお弁当で済ませていました」(同)

 先の知人も言う。

「月に数回ほど、区役所職員がピーコさんの元を訪ねて安否確認をしていました。その際、職員が“ご年齢はいくつですか?”などと聞くと、“歳は83です”とか事実と全然違うことを言ってしまうのです」

 そして、“悲劇”が――。

 神奈川県警戸部署の副署長が言う。

「今年3月25日午後3時に杉浦克昭(ピーコ)さんが窃盗の容疑で逮捕されたのは事実です」

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