ニッポン放送の役員面接に大遅刻…26歳で所属事務所倒産も「逆にチャンス」
江戸の魅力伝える堀口茉純
著書や自身のYouTubeなどで、江戸の魅力を伝えているタレントの堀口茉純(41)。明治大学時代には、テレビ局のアナウンサー試験を受け、カメラテストまで進んだこともあった。その後、舞台女優になるも、所属事務所が潰れるという体験もした。ただ、つらい状況でも、それをプラスに変えてきたという。(全4回の第3回)
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【写真】当時から“美少女”だった…小学、中学、高校、明大時代の堀口茉純。着物姿の全身ショットも
――学生時代、歴史に興味を持ちながら、どんなふうに過ごしていたんですか。
小中高とずっと演劇部に所属していました。もともと時代劇が大好きで、特に「水戸黄門」や「大河ドラマ」をよく見ていたんです。自分もその世界に入りたいと思ったのが、演劇を始めたきっかけです。
――明治大学在学中に文学座付属演劇研究所で演技の勉強を本格的に始めたとのことですが、就職活動はしていましたか。
友達が就活をしていたので、私も一緒にアナウンサー試験を受けてみたんです。
――結果はいかがでしたか。
テレビ東京ではカメラテスト、ニッポン放送は役員面接まで進みました。私は本気でアナウンサーを目指していたわけではなかったので、「あれ、なんでここまで残ったんだろう」と思いながら受けていました。逆にリラックスして試験に臨んでいたのが良かったのかもしれません。
――結局、どうなったのでしょうか。
ニッポン放送の役員面接と文学座の試験が、同じ日に重なってしまったんです。私は文学座の試験を先に受けて、アナウンサーの試験には大遅刻して行きました。その時、面接官の方から「君、これだけ遅れるということは、結果はわかってるよね」と言われて、「わかります」と答えました。
その方がとても親切でして、「あなたは今、何が本当にやりたいのかをちゃんと考えてごらん」とアドバイスされました。「アナウンサーっていうのは、起きた出来事を正確に伝えるのが仕事。あなたがやりたいのは、自分が発信するほうだから、それは私たちの仕事とは違うんだよ」とも言っていただいて……。「そうだなよな」と思いましたね。演劇や本を書くことが私の本当にやりたいことなんだとはっきりと分かったんです。「就活をやってよかった」って思いました。
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