【衆院選】パンツとパワハラ 与野党それぞれのアキレス腱とは

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パンツに加えて裏金

 今回は公認が得られず無所属での出馬となったが、それでも当初は高木氏有利の見方が強かった。

「そこに割って入ったのが山本拓元衆院議員。石破氏と総裁選の決選投票で争った高市早苗前経済安保相の夫です。もともと自民党の代議士で、福井県の定数が3だった時代は2区が山本氏で3区が高木氏でしたが、定数が1減った際に山本氏は選挙区を高木氏に譲り比例に回ることになりました。先ほどお伝えした独自調査を行った際の県連会長が山本氏でした」(同)

 過去の遺恨が保守分裂選挙につながったようだ。

「その他に維新の元職、立民の新人、そして共産の新人が立候補しています。保守2人が票を食い合っている中で野党系の候補に当選の可能性が出てきています。まさに漁夫の利ですね。高木氏は当初公認されなかった6人の中で最も厳しい戦いを強いられていると言えるでしょう」(同)

 これまでのパンツというハンデに加え、裏金問題が重くのしかかっているようだ。

日本維新の会の減速ぶり

 立憲民主党などが議席増と見られている中、「減速ぶり」が注目されているのが日本維新の会だ。2017年の衆院選で11議席を獲得し、21年には41議席と躍進を果たしたが…‥。
「30議席台の前半との予想もありますね。改革政党として特段成果が上がっていないとの厳しい指摘もあります。中でも兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラ疑惑を内部告発された問題はじわじわとボディブローのように効いてきているようです。硬派な政治番組以上にワイドショーなどで連日取り上げられ、世間の関心事となっていった印象があります。維新は2021年の知事選で斎藤氏を推薦した経緯もあって対応が後手に回り政党支持率が急落しました。関西では磐石の強さを見せつけてきましたが、退潮ぶりが鮮明になってきていますね」(同)

 改革政党としての賞味期限切れがやってきたのか、選挙後には党の存在意義が問われることになりそうだ。

 パンツにせよパワハラにせよ政策とはほとんど関係のない話が注目され、候補者の運命を左右していくのは、これまでにも見られた光景ではあるが――。

デイリー新潮編集部

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