トイレの前でソ連兵に襲われた日本人女性――性暴力が「日常」だった、敗戦後の北朝鮮 #戦争の記憶

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 1945年8月。玉音放送の6日後にはソ連軍が北朝鮮に進駐し、難民と化した現地の日本人に略奪と暴行の限りを尽くしたというが、その残虐性は何よりも女性たちに向けられた。泥酔したソ連兵が、性的な求めを拒絶した10代の姉妹を銃殺する事件も起きており、在留邦人の子どもたちの間ではやっていた“ソ連ごっこ”では、ソ連兵役の子が「女を出せ!」とロシア語で叫んだ。性暴力はもはや「日常」の一部だったのだ――。

 当時、6万人もの同胞を救出する大胆な計画を立てて祖国に導いた「とある男」に光を当てたノンフィクション『奪還 日本人難民6万人を救った男』(城内康伸著)をもとに、日本人女性たちが体験した「地獄」を再現する。...

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