“2年連続最下位”からの明暗…「立浪監督」と「新庄監督」は何が違ったか 立浪政権は「試行錯誤しているうちに終わってしまった」

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「全員で勝ちに行く」新庄野球

 即戦力と見越してドラフト1位指名した投手が負傷してしまったのは、不運としか言いようがない。だが、CSファーストステージでの日本ハムを見ていると、「幸運は自らが作り出すもの」とも思える。

 第3戦の同点で迎えた7回裏、無死一、二塁の好機は犠打失敗でいったん途切れたように見えたが、四球と9番・水野達稀(24)の右中間を割る三塁打で2点を挙げた。CSで日本ハムが初めてリードを奪った瞬間だった。

 初戦を落とした後、新庄監督は「明日、明日。勝ちまくるよ!」と選手たちに笑ってみせた。第2戦以降、「シーズン中、4回作ってもらって4回とも勝った」と言って、スコアラーに打順を作らせている。裏方を含めて「全員で勝ちに行く」というメッセージである。

「第3戦の9回表、最後のマウンドを託されたのはベテランの宮西尚生(39)でした。守護神の田中正義(30)を5回途中で使ったせいもありますが、レギュラーシーズンでセーブポイントをマークできなかったベテランを、いちばんボルテージの上がる場面で投入しました」(地元メディア関係者)

 若手の成長が新庄ファイターズの勝因だが、チーム功労者にも相応しい働き場を与える。この一体感が、同じ2年連続最下位からスタートしたチームの明暗を分けたようである。

デイリー新潮編集部

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