「私たちもまだまだもっとできる」 人気アイドルたちのルックスは40年たってどう変わったか、変わらなかったか

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 80年代アイドルというと、どうしても「聖子」「明菜」「トシちゃん」「マッチ」といった名前が真っ先に挙がる。しかし、実は別のアイドルがお気に入りだった、という方も多くいるはず。そんな方には実に魅力的かつ感慨深いショットに違いない。むろんZ世代にはPTAか町内会にしか見えないだろうが、かつて彼ら彼女らのルックス、歌声に胸ときめかせた若者が多くいたのは紛れもない事実なのだ。

 往年のアイドルを中心に懐かしい顔ぶれが集まったのは、東京・新宿区の音楽スタジオ。10月19・20日に横浜市開港記念会館で行われる「ネオ☆スターズ・パワーコーラスフェス2024」に向けて、出演者たちが猛特訓中なのである。

「このまま終わるのは惜しい」

 きっかけは去年5月にフジテレビ系で放送された「オールスター合唱バトル」に「80年代アイドル合唱団」チームとして出演したこと。1カ月にわたり練習に打ち込んだ結果、合唱の楽しさに目覚め、友情まで芽生えた。このまま終わるのは惜しいという声が上がり、コーラスサークル「Neo☆Stars」を結成してしまったというわけ。

 発起人の一人は、現在は女優・タレントとして活躍する田中美奈子(57)。事務所がその瞳にかけた保険金の額から付けられた「1億円の瞳」というキャッチフレーズを思い出す方もいることだろう。彼女は「心を一つにして歌う合唱を通じて、私たちもまだまだもっとできるという思いが生まれました。その熱量が冷めないうちに、集まったんです」と説明する。

 この日は、雑談の時間さえも惜しむようにすぐに練習が始まった。メニューはZARDの「負けないで」とメンバーの一員でもある麻倉未稀(64)の「ヒーロー」。

 合唱指導を担当する木島タロー氏(49)から「ソプラノの音量が小さい。もう少し声を張って!」と指摘を受ければ、ソプラノ担当の西村知美(53)、つちやかおり(60)、かとうれいこ(55)はすぐに声量を増して歌い直す。

 メンバーは現在17人。全員がそろうのはなかなか難しく、この日集まったのは11人。写真には新田純一(61)、渡辺めぐみ(60)の姿もあるので、ファンの方はご確認いただきたい(他にも元アイドルではないメンバーが数名)。さらにこの日は欠席だが、大西結花(56)、彦摩呂(58)もサークルに参加している。キャリアの長さはそれぞれだが、紆余曲折を経験しながらもおおむね40年ほどこの業界で走ってきたメンバーがそろっている。

 練習の合間を縫っての撮影でも、「せーの」の掛け声ひとつで息ぴったりの「♪ワワワワ~」と見事なハモり。いまや合唱のとりこになってしまった彼らの練習は、真剣そのもの。本番当日は、熱い歌声とそれに応える同世代の嬌声がコンサート会場に響くに違いない。

撮影・福田正紀

週刊新潮 2024年10月17日号掲載

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