今江監督の電撃解任劇、“前監督”以外に“生え抜きコーチ”のカゲ オーナーへの進言は歪曲化? マー君は「利用されただけ」の声も

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初代監督も「野球人への思いが薄っぺらい」

 楽天は今季が2年契約の1年目だった今江敏晃監督(41)を解任した。後任には2020年に指揮を執った三木肇2軍監督(47)を昇格させることを決めた。今江氏はレギュラーシーズンでチームを初の交流戦優勝に導くなどし、最終盤までクライマックスシリーズ(CS)進出争いに絡んだ。開幕前の下馬評がさほど高くなかった中で4位となり、監督1年目としては最低限の役目を果たしたと言えた。来季に期待を抱かせるような選手の台頭もあり、何より今江氏自身が来季続投の意思を強く示していただけに、ファンならずとも首をかしげざるを得ない人事となった。

 楽天は04年の球団創設以来、初代監督の田尾安志氏をはじめ、今江氏で実に6人がわずか1年で退任の憂き目に遭ったことになる。田尾氏が自身のYouTubeチャンネルで三木谷浩史オーナーの存在を念頭に「野球人への思いが薄っぺらい」と痛烈に球団批判をしたことは野球人の総意に近いものがあり、球界では同オーナーの横暴だとして非難の声が渦巻いている。

 そもそも今江氏の今季の推定年俸は4000万円にすぎなかった。同じく1年で楽天監督を退任した「デーブ」こと大久保博元氏はこのほど、自身が監督を務めた際の年俸が4500万円だったことを明かしている。

 元NPB球団監督はこう指摘する。

「今江の年俸は安すぎで、監督の格が下がるため、こんな条件で受けてはいけないと思っていました。ロッテや西武など安いと言われる球団でも監督の年俸は7000万円を下らないでしょう。今江は将来の監督が約束された生え抜きの大選手などではなく、コーチとしての指導実績を評価されて監督に昇格しました。当初から球団には監督をやらせてやるというスタンスが窺え、最後はあっさりとクビを切るのですから……。こういうことを繰り返せば監督は育たないし、優れたなり手もいなくなってしまいます」

 今江氏は解任だったため、来季年俸は保証されるのが通例だ。皮肉にも今季、指揮を執った対価が8000万円程度となり、監督年俸の適正額にはなった。

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