福井2区は「パンツ泥棒騒動のリターンマッチ」高木毅氏vs山本拓氏 勝敗の鍵は「高市早苗氏が再婚夫の応援に入るか否か」

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 福井2区はドロドロとした保守分裂の争いになりそうだ。「裏金問題」の責を問われ無所属での立候補を余儀なくされた高木毅元国会対策委員長(68)に対抗して、突如“シマを返せ”とばかりに出馬してきた山本拓元衆院議員(72)。7年前にも「パンツ泥棒事件の真偽」をめぐって対立した2人の権力闘争が再燃している。

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山本拓氏の出馬は「誰も予想していなかった」

 高木氏は当選8期で自民党“安倍派5人衆”だった1人。同じく山本氏も2021年に落選するまで8期当選してきた元自民党の代議士である。山本氏は党の公認を求めていたというが、結局公認されず、両者は無所属同士で戦う。

「まさかこんな保守分裂の争いになるとは思いもよりませんでした。山本さんが出馬するなど誰も予想していなかったからです」(地元政界関係者)

 山本氏は落選して以降、地元で「過去の人」と思われていたという。落選後すぐに高市早苗氏と再婚したが、

「永田町の議員宿舎で高市さんの主夫をやっていると聞いていた。ここ2年くらいは地元では全く見かけませんでした」(同)

 実は山本氏と高市氏は一度離婚してからの再婚だったのだが、そのあたりのややこしい経緯については別稿【高市早苗氏は福井2区から出馬の「再婚夫」の応援に入るのか「アイロンをかけていたら突然…」7年前に高市氏が語った「離婚を切り出された日のこと」】に譲る。

選挙区の公認を争った因縁の仲

「急に出馬を決めたのは宿敵のピンチを知ったからでしょう。今こそかつての恨みを晴らすチャンスと考えたに違いありません」(地元記者)

 2人は2014年の選挙で福井2区からの出馬を争った過去がある。元々福井県の選挙区は3つあって、2区が山本氏で3区が高木氏だった。だが、定数削減で2つに減ったため、山本氏は党本部の裁定で選挙区を高木氏に譲り、比例に回されてしまったのだ。

 実は山本氏が高木氏に公然と対抗するのは2度目のことだ。1度目は7年半前のことで、高木氏の「パンツ泥棒事件騒動」に乗じた動きだった。

 15年、「週刊新潮」は高木氏が国会議員になる前の30歳くらいの頃、地元の福井県・敦賀市で20代女性宅に侵入してパンツを泥棒して警察に捕まった過去を暴いた。高木氏が後ろ暗い過去を隠したまま当選を重ね、第三次安倍内閣で復興大臣にまで上り詰めた直後のことだった。(事件の詳細は別稿【福井2区から出馬の“安倍派裏金議員”につきまとう過去 「白い手袋をはめて、合鍵で侵入」高木毅氏が40年前に起こした「パンツ泥棒事件全真相」】)

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