「韓国が納得するまで謝る」イシバは“第2のハトヤマ政権”だ… 尹錫悦が期待する根拠
韓国は石破茂政権に期待するところ大だ。「韓国がいいと言うまで謝ろう」が持論だからだ。石破政権により日米関係が悪化し、つけ込む余地が増すためでもある。石破外交は鳩山由紀夫外交の二の舞となりそうだ、と韓国観察者の鈴置高史氏は危ぶむ。
「日韓関係が悪いのは日本の無知のせい」
――石破新政権を韓国はどう見ていますか。
鈴置:韓国人の期待は大きい。石破茂氏は「韓国がいいと言うまで日本は謝るべきだ」と常々言ってきたからです。2017年には東亜日報に「(日本は)韓国が納得するまで謝り続けるしかない」と語っています。
「石破茂、『日本は韓国が納得するまで慰安婦を謝罪して当然だ』」(2017年5月23日、韓国語版)で発言を読めます。
この発言を産経新聞が問題視すると、石破茂氏は「『謝罪』という言葉は一切使っていない。『お互いが納得するまで努力を続けるべきだ』と話した」と弁解しました。要は東亜日報の誤報だと言い出したのです。
しかし、石破氏は東亜日報に訂正を要求せず、この記事は電子版で今でも読めます。さらに4年半後にも東亜日報の記者に「韓国の国民が納得できる謝罪を」と語っています。「韓日ほど共通課題が多い国はない…両国首脳はとりあえず会え」(2021年11月24日、韓国語版)から発言を引用します。
・韓国の国民が納得できる謝罪が何かに考えを及ぼすことが重要だ。なぜ、日韓関係がうまくいかないのか、韓国の国民が何を要求しているのか、きちんと理解しないと、また同じことを繰り返すことになるだろう。
併合は不法と認めろ
21世紀に入り先進国意識が芽生えた韓国人。「日本の植民地になったことなどなかった」と思いたくなりました。しかし、事実は今さら変えられない。そこで「併合に韓国側は同意しておらず、日本の統治は不法だった」ことを日本に認めさせることが悲願となっています。
いわゆる「徴用工」問題の本質もそこにあります。詳しくは新著『韓国消滅』の第4章第2節「植民地になったことなどなかった」をお読み下さい。
そんな中、「韓国人がいいと言うまで謝ろう」と主張する首相が日本に登場したのです。韓国とすればこれを使わない手はない。「不法な植民地統治だったと認めろ」と要求すれば、謝罪と賠償金をさらに引き出す打ち出の小槌を手にできると心躍らせているでしょう。
8月に就任したばかりの韓国の朴喆熙(パク・チョルヒ)駐日大使も10月7日、日本記者クラブでの講演で「2025年の日韓国交正常化60年に合わせ、1998年の日韓共同宣言に代わる新たな宣言を出そう」と呼びかけました。開始48分00秒からです。
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