奨学金が原因で「6年交際」した彼女と破局… ようやく叶った“復縁”は想定外の形だった
母の真意を知って涙
自分が玖美さんの不倫相手になったことに、彼はショックを受けていた。そしてなぜか物置のような部屋で暮らす母親の姿が目に浮かんだ。
その夜、母親はその物置のような部屋でひとり息を引き取ったことを、彼は翌朝、知ったという。
「半年ほどまえに軽い脳梗塞を患ったことは知っていました。見舞いにも行きました。でもその後、ろくなリハビリもせず退院して、またあの物置で暮らし始めて。結局、再度、脳梗塞を起こしてひとり亡くなったそうです。おふくろは、僕にはたいしたことないし、元気にやってるからとしか言わなかった。伯父夫婦を責めましたが、伯父は『うちだって妻が病気で大変だったんだ』って。おふくろの数少ない洋服が入っている引き出しを見たら、奥のほうに僕宛ての手紙がありました。通帳と印鑑も入っていた。おふくろは僕が学生時代から送っていたお金を、ほとんど使わずに貯めていたんです。『自分の思うように生きなさい』と手紙に書いてありました」
修汰さんの目が潤んでいた。
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【後編】では、玖美さんとの“復縁”が引き起こした悲劇を紹介する。
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