満州国の真実 元日本人通訳が見たモンゴル人中将の“数奇な運命”…「骨の髄まで反共の人」
関東軍(日本陸軍の満州駐留部隊)の主導により、1932年3月に中華民国からの独立と建国を宣言した満州国。清朝の愛新覚羅溥儀を執政(のちに皇帝)に据え、1945年8月のソ連参戦で崩壊する経緯は、さまざまな文章や映像などでおなじみのものだろう。そこに存在したモンゴル系軍人たち、たとえばソ連軍への投降を選び反乱を起こしたジョンジュルジャブはその名をよく知られている。
一方で、この反乱を止めようとしたモンゴル系軍人もいた。一族の存亡をかけてモンゴルをさまよい、満州国と出会った少数民族の指導者、ガルマエフ・ウルジンである。...