81歳現役女医が75歳で筋トレを始めた理由 毎日食べる「野菜スープ」作りのコツも解説

ドクター新潮 ライフ

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3カ月で6キロも体重減少

 筋トレを始めたきっかけは、75歳の誕生日に受けた健診後の“急変”でした。幸いなことに健診では大きな問題は見つからず、それまでと同じ生活を続けていたところ、その後、急に体重が3カ月で6キログラムも減ってしまったのです。原因は筋肉の減少でした。いつの間にか、木製の椅子に座ると痛みを感じるほどお尻の筋肉が減り、体全体が細くなっていたのです。

 このままではサルコペニア(加齢に伴う筋肉減少症)が進み、身体機能が落ちて動けなくなってしまうかもしれない。そこで筋トレをすることにしたのです。

筋トレを継続できている理由

 しかし先ほど記したように、私は犬の散歩以外には運動らしい運動をしていませんでした。いきなり自己流で筋トレを始めてしまったら、逆に体を痛めてしまう危険があるのではないかと考え、パーソナルトレーナーについてもらい開始し、現在は月曜日と水曜日の週に2回、筋トレをしています。

 具体的には1回90分で、筋膜リリース(筋膜のゆがみなどをほぐすストレッチ)や加圧トレーニングを含むメニューをこなしています。おかげで体重も戻り、電車とバスを使って元気に自分の脚で病院に出勤することができています。ちなみに、日曜日には足裏を含めたマッサージも受けています。

 自分一人で筋トレを続けていくのには相当な忍耐力が求められます。一方、パーソナルトレーナーに見てもらう場合は予約が必要になります。予約してしまったらそう簡単には休めません。これが継続の源になってもくれているのです。

 いまは「カーブス」のように、安価でコーチがサポートしてくれるジムもあるので、そうした施設を利用するのもよいでしょう。

 90歳から筋トレを始め、100歳まで続けて元気に過ごされた方もいます。やはり、いくつになっても始めるのに遅過ぎるということはない。NHKの「みんなで筋肉体操」をきっかけに流行したフレーズ通りで、老後を健康に過ごす意味でも「筋肉は裏切らない」のです。

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