慢性的な「人手不足」に悩む労働現場…変革のカギは日本企業が避けてきた「2つのキーワード」

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 この連載執筆に際し、多くの業界の現状を調べ、現場に取材・聞き取りをしてきているが、どの業界の関係者も口をそろえる言葉がある。「人手不足」だ。人間にとって「はたらく」とはそもそも何なのか。過去から現在において、その行動の意味はどう変化してきたのか。今回は、日本の「はたらく」人を取り巻く環境の変化と労働にまつわる背景について考察したい。

 戦後日本の目覚ましい発展の歴史は誰もが知るところだろう。

 特に1960年代の高度経済成長期ではオートメーション化による大量生産が進み、1964年に人を運ぶ新幹線、1965年にモノを運ぶ高速道路が開通すると、日本経済は加速度的に発展した。...

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