大ショック「太陽にほえろ!」「熱中時代」の伝統が…… 日テレ「深夜ドラマ」を何と「テレ東」子会社が制作の理由
10月4日深夜にスタートした日本テレビの連続ドラマ「離婚弁護士 スパイダー~慰謝料争奪編~」を見終えた日テレ関係者が、エンディングのクレジットで腰を抜かしかけたという。
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通称“フラエジ”ことFriday's EDGE枠(金曜24時30分~24時59分)でスタートした「離婚弁護士 スパイダー」は、高橋メアリージュン(36)扮する弁護士が不倫・モラハラ・経済的DVに苦しむ女性を救うリーガル・エンターテインメントだ。日テレ関係者は言う。
「リーガルものとはいえ深夜の30分ドラマですから、ツボを心得てコンパクトにまとめていました。なかなか上手く作ったなと思っていたのですが、エンディングのクレジットに《制作協力 PROTX》と大きく出たのでびっくりしたんです」
PROTX(プロテックス)は通称で、正式名称は「株式会社テレビ東京制作」。文字通りテレビ東京ホールディングスの完全子会社となる番組制作プロダクションだ。同社の公式ホームページを見ると、テレ東の番組では「ガイアの夜明け」や「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」「YOUは何しに日本へ?」などを制作。フジテレビの「ザ・ノンフィクション」も担当している。ただし、「離婚弁護士 スパイダー」の名前は見当たらない。
「武士の情けでしょうか、クレジット表記も『PROTX』なら気づかない人が多いかもしれませんが、『テレビ東京制作』だったらバレバレでした」
とはいえ、日テレ系の制作会社である日テレアックスオン(AX-ON)だって他局の番組を作ることがある。フジテレビ系の共同テレビジョンも、NHKの「チコちゃんに叱られる!」やTBSの看板ドラマ枠である日曜劇場まで制作した。
開局以来の自主制作
「日テレの歴代ドラマで最高視聴率を記録したのは『太陽にほえろ!』『熱中時代』『家政婦のミタ』の3本で、いずれも40・0%です(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)。他にも数々の名作を残してきた日テレは、開局以来、ドラマにおいては自主制作を貫いてきたのです。だからこそ他局、しかもテレ東系列の制作会社に任せてしまったことは、ショックなんてものではありませんでした」
なぜ自主制作を続けられなくなったのだろう。
「冷静に考えてみれば事情は理解できます。日テレでは昨年10月期に放送された『セクシー田中さん』の原作者が亡くなった一件から現場はしょげかえり、未だに立ち直れていないのです。その上、働き方改革で現場が思うように回らない……」
ドラマ制作に身が入らないということだろうか。
「それは日テレだけではありません。ところが、リアルタイム視聴率が低下する一方、TVerなどの無料広告付き配信やHuluなどの有料配信は好調で、各局とも収益の軸を切り替え始めています」
日テレでも同様なのだろうか。
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